小学校受験の考査では、常識問題も出題されています。
そのひとつに「私はだれでしょう」があります。
この問題は、いろいろなものや人が並んでいる絵を見て、いくつかのヒントを聞きながら「『私』が誰なのか」を探し当てるという形式のものです。
例えば、こんな感じです。
〈問題〉わたしは夏に咲きます。成長すると、どんどん背が高くなり、大きな黄色の花を咲かせます。
わたしに〇をつけてください。
- 夏の花…あさがお、ひまわり、あじさい
- 背が高くなる花…あさがお(支柱 があるときは巻きついて上へ伸びていく)、ひまわり、あじさい
- 黄色の花…ひまわり、たんぽぽ
もう、わかりますね。
夏に咲いて、背が高くなって、大きな黄色の花を咲かせるもの、と言えば「ひまわり」です。
それぞれのヒントに当てはまるものはいくつかありますが、すべての特性を持っているものは一つしかないように問題がつくられています。ひとつのヒントだけにとらわれてしまうと、答えを見つけ出すことができません。
つまり、「聞く力」はとても大切です。
普段から、読み聞かせをしたり、お話の記憶を練習したり、「聞く力」を養いましょう。
もうひとつ、例を見てみましょう。
〈問題〉わたしは男の子ではありません。
右手にボールをもっている男の子の左隣りにいます。わたしに〇をつけてください。
「わたし」が「人物」の場合、正解を見つけ出すのに苦労するお子さんも多いかと思います。
ヒントを聞いて、「わたし」が「女の子」であること、男の子が「ボール」を持っていることなどは、すぐにわかるでしょう。
けれども、「右手」にボールを持っていることや、「左隣り」にいることが、わかるかどうか、つまり、「右」「左」の理解がきちんと身についているかどうかが、大切なところとなります。
日常のなかでも、「右」「左」を意識させるようにしてみましょう。
当サイト教材「みぎひだり」も参考にしてください。
また、普段の遊びのなかでも、お母様とお子さんがお互いにヒントを出しあいながら、「私は誰でしょう」ゲームをやってみてください。
人や動物、果物や野菜、身のまわりのもの、すべてがゲームになります。日常生活の会話の中で、「なぞなぞクイズ」をしたりすることもとても効果的です。
しっかり楽しんだ後、お子さんに「聞く力」「表現力」「集中力」「想像力」などが培われていくでしょう。