幼児の学習の分野でも難しい領域ですが、小学校受験でよく出題される内容なので、受験を目指すお子さまはぜひ理解しておきたい分野です。
最初は時間にこだわらず、ゆっくりはじめてみてください。
難しい場合は、身の回りの具体物を使って理解を深めましょう。
当シリーズは、「量の分け方」と「数の分け方」で構成されています。
まず、「量の分け方」ですが、○や□など形の全体量(面積)を同じ大きさに分けて、1人分の量を求める問題です。
2つ、または4つに分けることは、形を半分にしていくことなので比較的簡単です。
けれども、3等分にしたり、三角形を3等分・4等分する問題などは、子どもにとってとても難しい問題ですので、大人の手助けが必要です。
お子さまの理解度を確かめながら、ゆっくり見てあげてください。
3等分の問題は、多くの小学校の受験問題で出題されています。
普段の生活の中でも、折り紙などを折って遊んでみたり、ピザやパンケーキなどを実際に切り分けて見せてあげるといいでしょう。
次に「数の分け方」についてです。
これはいく通りかの考え方が身につきます。
例えば12個のキャンディを分ける場合には、
(1)3人で分けると4個ずつになる
(2)1人に3個ずつ分ければ、4人に分けることができる
といった、分け方にもいろいろな考え方があることがわかります。
これらの問題も、始めはプリントの上におはじきなどを置いて、実際に動かして分けてみるのがいいでしょう。
慣れてくると、下の図3のようにすばやく数えられるようになってきます。
赤線のように、1人分を線でつなぐように印をつけて分けるようにします。
また、難易度が高くなると、下の図4のように数が余る、あるいは足りない問題も出てきます。
Step.1では人数分に分けられる/分けられないという概念が出題されます。
Step.2以降は、具体的にいくつ余る(足りない)かを問う問題が出てきます。
このような「分け方」は、小学校で学ぶ割り算の考え方につながっていく大切な学習です。
日常生活の中で「分ける」体験が不足しがちなお子さまでも、このシリーズでたくさん経験してほしいと思います。