「さんかくパズル」シリーズは、タングラムのように、いくつかの三角形のピースを並べてできる形を考える問題です。
幼児期に平面図形の感覚を身につけるよい方法は、パズル遊びです。
小学校受検でも下記のような問題はよく出題されています(図1)。
普段からパズルや折り紙遊びなどで図形に親しんできた子にとっては、難なくできてしまうような問題ですが、経験の少ない子にとっては、ウンウンと苦戦する問題でもあります。
小学校入試において、図形に関する問題の中で、上記例題のような「構成」「分割」の問題は、高い出題率を占めています。幼児期の図形感覚を高めるために、店頭でも「プレートパズル」や「タングラム」、「ブロックパズル」など並んでいますが、図形の基本は「三角形」です。
三角形とひと口に言ってもいろいろな種類がありますが、この「さんかくパズル」教材では、内角がそれぞれ90°・45°・45°の「直角二等辺三角形」、90°・60°・30°の「直角三角形」、そして「正三角形」の3種類を用いています。
当教材のさんかくパズルAは直角二等辺三角形、Bは正三角形のピースのみを使った問題です。Cは、3種類の三角形を組み合わせた上級問題となっています。
「さんかくパズル」の考え方
さんかくパズルA、Bの例題です(図2)。
さんかくパズルは簡単に手作りできます。
「さんかくパズル手作りシート」を厚めの紙に印刷してカットするなど、工夫してご利用ください。
まずは三角形を組み合わせてできる基本形を身につけましょう。
直角二等辺三角形や正三角形では、使用する枚数によってつくることのできる形は下図3のようになります。
図形感覚がしっかり身についてくると、ペーパー上の問題も少しずつこなせるようになってきます。複雑な形になると混乱したり、わからなくなってしまうことが何度もあるでしょう。そのときも、まずは基本にもどり、簡単な形からチャレンジしてみてください。
実際に子どもが手を動かし、あれこれ考えながら「形」をつくっていくことは、「集中・根気力」「推理力」「形の構成力」「形の分割力」など、さまざまな力が身につきます。繰り返し練習していきましょう。ただしあくまでも幼児にとっては「練習」ではなく、「遊んでいる」という感覚であることを大切にしてください。
下記(図4)は「さんかくパズルC」の問題です。
けっこう難しいです。大人でも迷ってしまうことがあるのではないでしょうか?
どの問題も基本形がわかれば、形が変わったり、構成する図形の数が増えても対応できるようになります。図形構成をしっかり身につけると、図形分割もできるようになってきます。
三角形の組み合わせは、最初は上記に述べた基本形づくりですが、慣れればいろんな形ができるようになってきます。色の違うピースの並べ方を考えたり、大きさの異なるピースを組み合わせてみたりなど、ご家庭で遊びを工夫して頂けたらと思います。