描かれているイラストや記号を、別の記号に置き換えたり、取り替えたりして考える、それが「置き換え」の問題です。
このシリーズでは置き換えの「形」、「位置」、「図形構成」を中心とした基礎的なものを扱っています。
とはいえ、初めて挑戦するお子さまにはなかなか根気もいりますし、集中力も必要です。
まずは「置き換え」の意味をしっかり理解し、練習していきましょう。
では問題について簡単に説明します。
例えば、下の問題(図2)では、ピーマンを○、ニンジンを×、リンゴを△のしるしに置き換えて、並んでいるそれぞれの絵の下に書き直していきます。
上の段の左から順に右へと進めます。慣れてくれば、できるだけ早く作業ができるように練習してみてください。
さらに発展として、問題を少し変えてやってみてください。
例えばおはじきなどの道具を使い、問題文を保護者や指導者が「ピーマンは赤、ニンジンは黄、リンゴは青のおはじきに置き換えましょう」というように言い変え、おはじきを置いてみましょう。
また、プリントの「お手本」の部分を子どもに見えないように隠した上で、問題文を保護者や指導者が口頭で一度だけ読み上げ、子どもに内容を記憶させてやってみてください。とてもよい訓練になります。
このときに、同じ絵だけを先に探してしるしをつけていかないようにしてください。左上から一つずつ順番に、間違えないように作業していきましょう。
次は、さきほどの問題に、位置の対応が組み合わされた問題です(図3)。
方眼上に描かれた動物を、△や×のしるしに置き換えて、別の方眼上の同じ場所に描いていきます。
最初はとまどったり、間違えたりすることもあるかと思いますが、ひとつひとつていねいに行っていきましょう。
下の問題(図4)は、図形構成の置き換え問題です。
見本の黒い三角形と同じ形をさがします。
見本の三角形と、下の図形の中の三角形の向きは同じではないので、全体を見ながら探す必要があります。
また、別の形や小さな三角形の境界線に惑わされて、探したい形が見えてこないかもしれません。
図形は苦手というお子さんもいらっしゃいますが、普段からパズルや積み木遊びをすることで、図形に親しんでおくのが一番です。
置き換えの問題は、小学校受験にも多く出題されています。
特に最近では、さまざまな問題で「置き換え」の考え方を取り入れる問題が増えており、難易度も非常に増してきています。
ぜひこの『おきかえ』の問題集を使って基本を身につけ、こなすスピードもアップさせてください。
もちろん受験をしないご家庭も、小学校入学以降に始まる学習の土台づくりとしてぜひご利用ください。