「位置」は、方眼(マス目)に配置された記号に対して、位置(場所)を理解しているかどうかをみる問題です。
小学校受験においては欠かせない問題のひとつです。
多くの子どもたちが、ペーパーを前にしてうんうんうなっているのではないでしょうか。
「上から○番目、右から△番目」、あるいは「前から○番目、左から×列目」など、場所や位置を伝えることは、大人にとっては何でもないことなのですが、子どもにとっては思いのほか難しいことなのです。
方眼の位置関係は、上下、左右、前後…など、縦と横の2つの条件が統合されているからです。
これはいずれ、縦軸・横軸のグラフの学習につながっていきます。
急にペーパーの問題に取り組んでも、お子さんがとまどってしまいますので、普段から
「いちばん下の段の右から番目の本を取って」
「上から3段目、いちばん左の引き出しにこれを片づけてちょうだい」
など、具体物での体験をさせてあげていただきたいと思います。
上下・左右関係がまだ難しいようであれば、おはじきなどを準備して、横、あるいは縦に5つか6つか並べてみてください。
そのひとつを指さして、「これはどこにある?」、「右から2つ目はどれ?」など、いろいろと問いかけてみて、答えを当てるゲームなどを繰り返してみてください。
慣れてきたら、数を増やしたり、列をつくったりして位置関係を把握できるよう練習しましょう。
では、次の問題(問題例2)を見てください。
これは、方眼上を移動する問題です。
最初の問題(問題例1)では、「上から2番目」ならその場所から1、2と数えたのですが、移動する問題の場合は、そのマス目から数えてはいけません。スゴロクの要領で、次の場所から1、2と数えてください。
お子さんが混乱するようであれば、家族でスゴロクを楽しんでみたり、外に出かけるときには、歩きながら、1歩、2歩、3歩、と数えながら進んでみることもおすすめします。
このような問題は、位置関係に加えて移動の要素も入ってくるので、当然、難易度は高くなってきます。さらに小学校受験では、指示を正確に聞きとることも加わりますので、練習を積み重ねていくことが必要です。
問題を全部聞いたあとで問題を解いていくと、間違いが多くなってしまいますので、問題を聞きながら目で追っていくことが大切です。
「右に5」と言われたときには、目でその場所を数えながらマス目を追っていく。次に「下に3」と言われたときには、1、2、3、と目で下に数えていくことです。「緑色で×」と言われたときには、さっとその色を出し、指示された印をつけることです。
指示を暗記してから問題を解くことはなかなかできません。問題を聞き取りながら同時に解いていくことがポイントです。しっかり練習してみてください。