この「計数」シリーズは、数を数える練習をくり返し行います。
ただ「1・2・3…」と言えるのではなく、下の図1の例題のように「ここにケーキはいくつあるか」など、きちんと数量が認識できるかどうかが重要です。
おうちの人とチェックして、しっかり身につけていきましょう。
数を数えることは、数(数量)の分野では最も基本的なことです。
しかし、数を数えると一言でいっても、「1・2・3…」と単に数字を唱えることと、物と1対1で対応させながら「1・2・3…」と数えることは別物です。
「うちの子は100まで数えられる(数唱)」と思っていても、その子が100までの数の認識をしっかりと理解できているかといえば、必ずしもそうではありません。
お子さんが単に数字を言えるだけなのか、数を正しく理解できているのか、お家の方が確かめてあげましょう。
このシリーズでは、様々な角度から数を数える練習を繰り返していきます。
まだ数の概念が理解できていないお子さんは、何度も同じものを数えたり、「1・2・3・4…7」と7個あるものを数えても、そのものが全部で7個あることにつながらなかったりします。
数を数える問題が苦手なお子さんは、紙上だけでするのではなく、おはじきのように具体物を使って練習してみましょう。
例えば下のような問題(図2)のとき、絵の上におはじきを置いてみて、それを一列に並べ替えてから数えてみましょう。
おはじきできちんとできるようになったら、次は紙上で、1つずつ絵の上に鉛筆で印をつけながら数えてみましょう。
問題にもよりますが、下の図3・左のようにばらばらにあるたくさんのものを数える場合は、印をつけないと間違えやすくなってしまいます。
特に幼児は視線があちこちと移りやすいので、1つずつ印をつけるコツを教えてあげるとグンとミスが減るでしょう(図3・右)。
また、数えるものが2種類、3種類と増えていくと混乱しがちなので、その絵の横に小さく数字を書く(図3・右下)ように教えてあげてもいいでしょう。
[さらなるレベルアップには]
小学校受験において数を数える問題が出たときには、スピードも大切な要因です。
数えることに慣れてきたお子さんの場合、早く数えるための1つの方法として、「2・4・6・8・10…」というように2飛びで数えるやり方もあります。
さらに整列しているものを数えるときには、ある程度まとめて(5飛び等)数えることができるようになれば、かなりスピードアップできるでしょう。
数を数えることは、いずれも毎日の生活の中で数に触れる体験をたくさん積みながら、数に対する理解を高めていくことが大切です。
日ごろから「ここにあるものはいくつ?」とか、「お箸を3膳取って」、「机の上に本が何冊ある?」などの問いかけを多くして、お子さんが数えること自体を楽しめるようにご家庭で工夫してみましょう。
またStep.2、3とレベルが上がるにつれて、「1枚、2枚」「1匹、2匹」などの数え方(助数詞)を問う問題や、隠れた数を数えるものが出題されるなど、難易度も上がってきます。
お子さまの段階に合わせて教材を選択してください。